0人が本棚に入れています
本棚に追加
「まず、私は女王にはなりません。」
「な、なんてこと!?」
「ほぅら、やっぱりこうだ!!」
「やる気なんてさらさら無いんだろうよ。」
「えぇ。その通りです。そして私は……」
絵理遂が言葉を区切ると、人々も静かに耳を傾けた。
「…私は……旅に出ます!!」
人々は一瞬だけ固まり、次には大笑いし始めた。
すると、麗成が下を向いたまま絵理遂に近づいた。
パチンッッ
「いっつ…」
「バカ!公の場でおかしなこと言わないで!!ほら、あなた、皆様にお帰りいただくよう促しなさい。」
「承知しました。皆様、大変申し訳ありませんーーー」
人々は唖然としてみていた。
絵理遂は、すごい勢いで麗成に引っぱられながらも、お姉さまこそ公の場であんなことをするなんておかしいと思っていた。
引っぱられた先には麗成の部屋があった。
最初のコメントを投稿しよう!