第九章~少年ハドソンとパール島のエベル~

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トリー「ほい!出来たよ!」 ハドソン「有り難う!」 守りのマフラーと、トリーの靴下を手に入れた! トリー「おや?そこのお嬢ちゃん。」 トキア「えっ?私?」 トリー「顔を良く見せて。」 トキアは、トリーに近寄る。 トリー「可愛いねぇ……孫も、貴方位だろうねぇ……。」 四人「???」 トリー「あたしの孫は、1才の時に、ストームバードにさらわれてね。「ソニア」って言う、女の子だよ。あたしの息子夫婦と、ソニアの両親は、助けに行ったんだけど、それっきり、帰って来なくなってねぇ……あれから9年。ソニアだけでも、生きていればねぇ……」 御守りを取り出す。 トリー「ソニアを見分ける印は、この、あたし手作りの御守りだよ。この御守りを持った女の子を見掛けたら、あたしに教えておくれ。」 トキア「あっ!その御守りは!」 トキアは、御守りを取り出す。 トリー「そ、その御守りは………!あんた、ソニアかい?」 トキア「私、良く分からないわ。私は、ディーマ様に拾われて育てられたの……。「トキア」って名前も、ディーマ様が付けてくれたの。」 トリー「御守りを、開けてご覧!裏地に、名前の書いた紙切れが、入っているよ!」 トキアは、御守りを開けた。 裏地に、何かが縫い込まれている。 中には、一枚の紙切れが、入っていた。 トキアは、古くなった紙を、そっと開いた。 そこには、力強い字で、こう書かれていた。 「命名、ソニア。」
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