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「……ぁ、やっ………ろ!…」
「……だよ……なん……」
遠くてよく聞こえないけど、いい状況ではないのは確かだ。1人の生徒相手に複数の生徒が何かしている。
「これは……」
花山くんを見る。
花山くんも俺を見て頷く。
「強姦だな。」
まじか。ここきて1年になるけどはじめてみたぞ。
「花山くん助けてきてよ。」
「………はぁ、しゃーねえ。」
窓から華麗に飛び出していく花山くん。
すぐ横に出窓があるのに。
花山くんが強姦の主犯さんとお話(脅し)をして戻ってきた。まだ2分もたってませんよ花山くん。
驚きの早さで強姦未遂事件を片づけた花山くんは、被害者の男の子を連れてやってきた。あれ!?この子知ってるわ!!
「庶務の内山謙司様……?」
実はうろ覚えだったりする。
「ぁ……えっと、外部生の……要くん、だよね。」
はだけた服を直しながら確認してくる内山様。名前知られてるのはもういいです。
「あの…大丈夫、ですか……?」
「敬語はやめてよ、僕たち同い年でしょ」
乾いた笑い声をこぼして、俯く内山くん。
少し身体が震えている。そりゃあ男複数に囲まれて襲われかけたら怖いだろうな……
「去年までは、こんなこと、なかったんだけど……」
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