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「彦星の名前を逆さまにしたでいいと思うんだがな・・・・・・」
まあ言い方を変えても中身は結局一緒なのだ。あまり気にしてはいない。
さて。
現在21世紀。6月も中旬に差し掛かり、梅雨の季節も峠をこえてきたところだろうか。
カーテンを開けて窓の外を見ると、生まれ故郷であるこの街が、さんさんとギラつく朝の日差しに照らされている。近所の小学生がなかよく登校している姿も見えた。
「そろそろ下に降りるか・・・・・・」
いまだ覚醒しきっていない体を目いっぱい伸ばして、部屋の扉を開けて廊下にでる。
すると目の前に茶色い物体が出現した。
「あれ。兄ちゃん起きてたの」
「おう妹。朝起きたらおはようと言え」
「はいはいおはよう。ご飯もうできてるから食べて。私は姉ちゃん起こしてくるから」
「おう」
こいつは俺の2つ下の妹。山下家次女。山下大空。
なんともダイナミックな名前がついているが、見た目的にはそこまでダイナミックではない。自称Dカップ。
肩ほどまでのながさでそろえた髪の毛は、染色料によって明るめの茶色にそまっている。だがしかし、DQNとかヤンキーとかではない。
目つきが鋭いわけでもなく、腕っ節が強いわけでもない。至って普通の高校2年生だ。
俺の友人であるとある男と絶賛交際中なのだが、まあそれはまたの機会、いつかお話しよう。
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