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すっかり日も暮れた夜。
並んで歩く帰り道。
気温が少し寒いのでお互い肩が触れあうくらいの距離。
一日が過ぎていくのがこんなにも早かった事なんて今まであったかな。
イツキと一緒にいられる時間が楽しすぎて、今日だけじゃなくて、一緒に住んでからが本当にあっという間だった気がする。
「玲美さん。今日、デートへ誘ってくれてありがとうございました。本当に楽しく、充実した時間を過ごす事が出来ました」
「誘ったのは私なんだからそんなに畏まらなくていいよ。でも楽しんでもらえて良かった」
「一生の思い出です。僕は忘れません、今日という日を」
「そんな、大袈裟すぎるって」
彼は寂しそうに笑った。
その寂しげな笑顔の裏にどんな想いが隠されているのかわからないけど、何だか胸が締め付けられるような思いだった。
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