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そんな事を考えてると、思考がどこかへと飛んでいきそうになる。
ふと横を見ると、彼の美しい顔が月明かりに照らされて青白く光っていた。
それはまるで芸術品のように美しい姿で、思わずドキリとしてしまう。
「ねぇ、私が未来を変えたら、ここにいるイツキは消えちゃうんだよね」
「はい……その通りです」
「私と過ごした事も、デートした事も、こうやって一緒に星を見た事も、全部なかった事になっちゃうって事……?」
「……」
彼は少し間を開けて答える。
「そうだとしても、あなたの記憶には残っているでしょう。僕が覚えていなかったとしても、あなたが覚えていてくれるなら、それだけで僕は嬉しいんです」
やっぱりそうなんだ。
未来を変えてしまえば、そこで生きてるイツキはこの時代で私と出会う事がなくなる。
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