第12話 いつか忘れるモノ

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嬉しそうな彼の姿に私まで嬉しくなっていた。 「次は映画館行こうよ!」 「映画ですか?いいですね。この時代の映画も是非観てみたいです。僕の時代では観るのが困難な映画もいっぱいあるので」 手を繋いで町を歩く私たち。 端から見たらカップルに間違われるかもしれない。 「ホラー映画やってるみたいですけど……」 「え……ホラーはちょっと……」 「そうですか、それではあれなんてどうですか?」 「あ!いいね!あれ観たかったんだよね!」 二人で観るファンタジー映画。 私は隣でポップコーンをボリボリ食べながらの鑑賞だけど、彼は嫌な顔一つせずスクリーンに夢中。 なんだろうこの差。未来人はみんなこんな風にしっかりしてるのかな?
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