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雫、棗:「えっ?」
2人が声のした方を見ると、黄色の髪で左目を隠しスーツを着た人物が紫煙を吐いていた
?:「竹刀を振り男に挑むレディも美しいが、
てめぇ見るからに中々腕が立つように見えるしな…
可愛らしいレディの変わりにオレが相手しよう」
そう言って人物は雫の傍に寄った
?:「竹刀をお借りして宜しいですか、レディ?」
にこりと微笑む
棗:「雫から離れろ!!
お前、誰だ。この学校の教師じゃねーよな」
そういって竹刀を構えて相手を睨み付ける
?:「教師じゃねぇけど、てめぇが思うような者でもねぇよ
まぁ…てめぇが強きナイトになりたいなら、オレと一戦したほういいと思うけどな…」
人物はそう言って煙草をくわえた
?:「どうする、未熟ナイト?」
棗:「そんな安い挑発に乗るほどバカじゃないんでね
雫、こっちこい!」
それでも雫は動こうとしない
棗:「雫、どうしたんだよ?」
雫:「この人、危ない人じゃないよ」
棗:「えっ?」
雫の言葉を聞き、棗は驚いた
?:「…失礼、レディの心の広さに感動していますが…
何故オレが危険な者ではないと思うのです?
会ったばかりで、レディの彼を挑発しているんですよ?」
人物は微笑みを絶やさず雫に問う
雫:「んーと、カン…かな?」
棗:「…ハッ?」
雫:「悪い人ならもっと怖いと思うし、何より私に手を出してこない
だからなんとなく違うな~と思っただけ」
雫は?に向かって笑顔を向けた
その事が棗にとっては信じられないようなことに思えた
なぜなら、あの人見知りの雫が他人を怖くないと言い笑顔まで向けたからだ
棗:「(お前の言葉はどうしてこんなにも信用してしまうのだろう…)
わかった」
そういって棗は竹刀をおろした
?:「……………ふふっ…ありがとう、レディ…
こんなオレにそのように優しい言葉をくれる人間がもう1人いるとは…」
整った顔が女性の柔らかい笑顔になった
雫:「えっ?」
?:「いいえ、何でもないですよ
さてナイト、
レディはお優しい言葉をくださったが、てめぇはどうする?
オレと一戦するかどうか」
人物は意地悪そうに笑う
?:「それとも『勝ったら○○する』とかにするか?」
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