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「…何?そんなに驚くところ?」
「…あ、ううん。そうだね、驚きすぎだよね…。ごめん、久しぶりだったし…」
奈美の言う通り、私の反応は過剰すぎた。
だって…
「あ、あのさ、ウチ、今、冷蔵庫の中、空っぽなの。久しぶりだし、外にしない?」
「ええーー!」
「久しぶりだから望愛の家がいいの!」
二人は譲らない気だ。
「いいよ。私たち先に終わるから、買い出ししとく」
「そうそう。モンスター送ったら連絡して」
「…わかった。『モンスター』じゃないでしょ。『社長』よ」
「あはは。強引~。俺様~。モンスタ~」
理央と奈美は声を揃えてふざけて見せる。
今はどう見てもこの二人が強引だ。
すっかり花の金曜日の魔法で、テンションが上がっている。
そうこうするうちに、二人はもう席を立って帰り支度を始め、あっという間にドアの向こうにいた。
「じゃ、望愛。お先に!待ってるね!」
陽気な二人は部屋を出て行った。
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