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…アイコンタクト…
…渉さん
わかって…
一度開いた扉が閉まりかけると、渉さんは私の頭に手のひらを乗せた。
「…後で聞く。とにかくお前のコーヒーをくれ」
穏やかな声だった。
私は小さく返事をする。
「…はい」
私たちのアイコンタクトは
何かの電波より…ずっとすごいものなのかもしれない。
荒っぽくて、激しくて
私の話なんか聞かずに私を責めるのかとも思ったけれど
そうじゃなかった。
私は渉さんの背中を追った。
見慣れた…
大好きな渉さんの背中を。
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