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３人で準備室を出て廊下を進む。
私と室長は最上階へ。野崎さんは４階へ降りなければならない。
エレベーターの前まで来ると、唇を結んでいた野崎さんが突然口を開いた。
その正面には室長。
「菊森室長…私…本当に…何もされてませんから…。信じてください…」
彼女は室長とは目を合わさずに…だけど必死に伝えていた。
室長は野崎さんに微笑んだ。
「…何もなくて良かった。君が無事で良かったよ」
室長の柔らかい声に野崎さんはやっと顔を上げた。
「だけど…こんな状況で、あそこに一人で行くなんて無謀だ。今度何かあったら、ちゃんと相談しなさい」
「菊森室長に…相談…しても…いいんですか？」
「ああ、もちろん」
「あ…ありがとうございます！」
彼女の表情が一瞬で明るく塗り替えられる。
そして、彼女はその表情のまま私に向き直った。
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