恋敵 コイガタキ

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…3人って… どの3人なの… もしかして、あの3人じゃないでしょうね? あり得ないよ… …あり得ない。 けれど、どうしようもない何か強い力を感じてゆっくりと振り向くと 長谷部さんがにっこりと笑っていた。 頬が引き攣(ツ)るのを何とか耐えて、少しだけ笑い返してから頼まれていたパソコンを見るために先輩の席に移動した。 席に着いた途端、先輩が声を潜める。 「長谷部さんの化粧…どうしちゃったんだろうね」 私は長谷部さんには見えない位置で首を捻(ヒネ)る。 「…どうしたんでしょうね…」 自分の席に戻るのが心底憂鬱になった。
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