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《私が小学三年生の時でした。転校してきた男の子…家が近かったので、すぐに仲良くなったのです。毎日毎日…一緒に帰って、遊んで、とても楽しかった。今でも…公園のブランコを見ると、あの時のわくわくした気持ちが、思い出されます。 それなのに。 半年もすると、私たちは口も聞かなくなりました。 私が、その男の子を、避けたからです…》 そこまで読んで、手を止める。 なんだか、読みずらい字。 さっぱり言いたい事がわからなくて、私は首を傾げた。 この人は、どんな人なのかな。 なんで、図書室に…こんな物を置いていったんだろう… あまり、文才があるとは思えない文章…けれど、私は…この人が何を教えて欲しいって思っているのかが、気になった。
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