3人が本棚に入れています
本棚に追加
「まだ、出来ていないのか!?」
「す…すいません。い…今からやります」
「もういい!俺がする!!」
「すいません」
……最近、会社でよく上司に怒られる。
上司言われた簡単な仕事などがついつい忘れてしまう。
「もっと、仕事に集中しろ!!集中!!」
……最近の俺はどこか上の空であった。
りさこと『愛』の証を示したあの日から俺はりさこにプロポーズしようと考えていた。
だが、中々言い出せない。
…俺は早くりさこと結婚して幸せになりたかった。
そう……幸せに……。
俺はりさことの幸せを思い描くと胸が苦しくなる。
りさこといて幸せを感じると思い出してしまう。
……俺の心の奥にいる忘れられない大切な思い出を……。
(今日も仕事やっちゃったな…)
俺は会社から家に帰って、食卓でコーヒーを飲んでいた。
(あっ!!留守電のボタンが点滅してる……たぶん…りさこだろう…)
俺は留守電の内容を聴かなかった。
今はそれよりもあるものを読んで癒されたかった。
しばらくして、俺は隣の部屋の本棚に行った。
そして……
俺にしかわからない隠し場所からある日記を手に取った。
俺はベッドに座り、ある日記を読み出した。
◯月×日
今日はたかちゃんのサッカーの試合を初めて観に行った。
たかちゃんは試合に出ていなかった。
愛は試合で活躍しているたかちゃんを観たかった。
今度、愛が観に行ったら試合に出てね。
頑張れ!!たかちゃん。
……俺は中学生の時、3年間サッカー部に入っていた。
俺は一度も試合には出たことがなかった……。
最初のコメントを投稿しよう!