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「僕はそうは思いません。ここにいれば何かしらわかるかもしれません。それに徹夜さんが未だに探っているのはまだ残党がいるということですよね?」 僕の質問に佐伯さんの表情が変わった。とても冷たい顔をして僕の首にメスを突き立てる。 「…やはりあなたは関係者。しかも…」 「佐伯、やめろ」 「お頭!あなたは知っていたんですか?」 佐伯はメスをしまうと徹夜さんの方をみた。 「…あの現場の殺し方と雨音を拾った場所にあった死体の殺し方を見るとわかるさ。」 徹夜さんの言葉にさらに顔色を変えた。佐伯さんは言いたいのだろう。なぜ紅組のものを自分の懐に入れるのか、仲間かもしれないのにと思っているはず。それは正論だ。紅組の連中を殺しても仲間ではないという証拠は何一つない。 「お頭…知っててなぜ…」 「気に入ったからだ。こいつの力を…心配するな。雨音は俺を殺さない…だろ?」 俺がうなずくと佐伯がため息をつく。 「あなたはいつもそうだ…わかりました。」
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