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「澄さん、気をつけて」
タクシーに乗せるがもう寝ていた。運転手に場所を伝え見送りした。
夜なのに明るく人がにぎわっている…陽一さんが言っていた。ここは眠らない街だって。
さて、戻って手伝わないと…
『こいつは成功だ!いいか…貴重な存在だ。牢に入れておけ』
白衣を着た男の人…薬品のにおい…
眩しい電気、まわりにはたくさんの機械があった。
これは記憶?なんだか気持ち悪い…近くの壁に寄りかかり少し前屈みでいると
「あんた大丈夫か?」
誰かが近づいてきた。
「…すみません」
急いでBARに戻った。
「どうした?具合悪いのか?」
「…すみません。陽一さん、奥で休んでもいいですか?」
「あぁ、休んでこい」
さっきの記憶からすると僕は実験体で…でも何の実験?
これからも記憶が戻ってくるのだろうか?だとしたら僕は記憶を戻したくない。今の自分が消えてなくなりそうだから…。
「雨音~大丈夫か?って雨音、どうしたんだ?何で泣いてるんだ?どっか痛いのか?」
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