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「それ何のジュース?アップル?ピーチ?」
見た目だけではわからない薄黄色の透明液体。
奈々の声に我に返った私は小さな声で、「アップル」と答えた。
「じゃあ、私もアップルにしよっ」
奈々が香水の良い香りを店内に舞わせながら、席を立つ。
「優は何か居る?」
奈々の問いに、
「同じやつ」
紙から目を上げて奈々に視線を向ける。
私とはかたくなに視線を交わらせようとしない癖に、私の前で交差する二人の視線にジリっと胸の中が焼けた。
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