第7話*交わる視線、交わる気持ち

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タバコの匂いが残る体育館からは、先生の気配がいつまでも消えずにいた。 「優が私を…、好き?」 ポツリと呟いてみるけど、まったく現実味がない。 でも、それはそう。 友に片思いをしていた時は、「付き合ったらどこに行きたい!」「コレをしたい!っ」て色々考えてた。 だけど優と付き合えたとしても、その後のことが考えられない。 私にとって優と付き合うってことは、かなり非現実的なモノだった。 「あるわけないないっ!ねっ、久恵」 同意を求めようと、笑いながら久恵を見ると「?」顔。 「伊東優が美希を好きって…、当たり前でしょ?」
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