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「それが私と優の馴れ初め!」
私の手からペットボトルを取り上げると、奈々は一気にキャップを捻る。
シュワッと炭酸が抜ける音がして、ボトルの底から気泡がジワジワと上がってくる。
喉を鳴らしながら飲んだかと思うと、奈々は残りを私に差し出した。
「飲みなよ?」
「喉渇いてないから」
正直言って、飲みたくなかった。
だから差し出されたペットボトルを愛想笑いで押し返せば、
「飲んでよっ!」
走り去る私を呼び止めた時のような大声で叫び、私の目を見開かせた。
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