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奈々の言いたいことが、よくわからなかった。
だけどどれだけ優が好きなのか。
それだけは嫌になるほど。
…痛いほど伝わる。
「奈々ちゃんの言いたいこと。私にはわからないけど」
私はペットボトルを拾いながら話しかけた。
「奈々ちゃんと居るとき、優は私に見せないような顔をして笑ってるよ」
チクリと針が私の心を刺す。
奈々はうつむいたまま、
「だから。そうじゃなくて…」
そう呟きながら、奈々は優に恋してる涙を流してた。
サラリーマンが買ってきた、オレンジの液体。
それに何かを求める奈々。
意味がわからないまま、私は奈々が望むままにグイッと飲み干した。
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