第7話＊交わる視線、交わる気持ち

３時間目。
私と久恵は教室でマジメに授業を受けていた。

さっき、久恵に詰め寄られた私は「キスした」と白状したんだけど。

それだけだとわかると、

「授業出よ」

と、心底つまらなさそうに立ち上がり、体育館を後にした。

経験豊富な久恵からしたら、つまらない進展かもしれない。

でもあまり優をよく思っていない久恵に、

「屋上で襲われかけた」

とは言えないしなぁとシャーペンを回しながら考えていると、あの時の状況を思い出してしまう。