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本当は今の状況で、優に連絡をするのは気が進まなかった。
送信ボタンを押す手が、ためらいで震えたくらい。
あんなことをされて、平気でいられる子っていないんじゃない?
でも、ずっとずっと考えてた。
――この恋は、私が逃げた瞬間終わるって。
『好き』っていう気持ちだけじゃない。
私は優を救ってあげたいって思う。
別に優が苦しんでるように見えるわけじゃない。
だけど寂しいっていう心の声が聞こえる。
たけど私には、どうすれば優を救えるのかわからない…。
だから、あの背中を追いかけるしかない。
優の事が好きだから、私は追いかけなくちゃいけない。
何があっても、あの瞳から目をそらしちゃいけない。
そんな気持ちで押した送信ボタン。
でも、いくら待っても優からの返信はなかった。
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