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絶対に鳴らないってわかっていながら、ある番号を指定着信に設定していた。
大好きなアーティストの一番好きな曲。
そんな曲が、虹色の着信ランプとともに日曜日の朝。
ベッドの枕元で鳴り響く。
私はお気に入りの曲を寝ぼけた頭で聴いていたんだけど、その曲にハッとして飛び起きた。
――この着信音!
「えっ?な、なんでっ?」
そこに表示される『優』の文字。
私は戸惑いと寝起きの声を隠せず電話に出た。
「も、もしもし?」
「伊東だけど…」
「う、うん。わかるよっ」
そんな会話から始まった優との電話。
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