第10話*追いかけごっこ

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「どうしたの?」 「……」 見事に会話が続かない。 そういえば保健室でかかってきた電話にも『うん』とか『わかった』とか。 そういう単語しか話してなかった。 「優?」 この電話は通じてるの?と心配になるほど無言の時間が続く。 「も、もしも~し?」 優からの返事はなくて、どうしようかと悩んでいたとき。 「……今日ヒマ?」 いつもよりかすれて聞こえる、携帯越しの声。 「ヒマヒマヒマだよ…っ!」 私は携帯を握り締めて叫んだ。
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