第12話*不器用な愛情

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「超、胃もたれ…」 そういうのは久恵。 「…私もだよ」 目の前にお弁当を広げてみたけれど、お箸を動かす気にはなれない。 青い顔を隠せない私たちは、お昼ご飯どころじゃなくて…。 「あんなにケーキ食べたの初めて」 「だよね」 だけど奈々の優しさに、私と久恵は目を会わせて笑う。 屋上に腰を下ろすのは私と久恵と優。 そして友とその友達2人の計6人。 昨日と変わらないメンバー。 久恵が好きな人は山田先生だって聞いちゃったから、友とはなんとなく目を合わせずらい。 優以外のメンバーは、友が久恵に振られたことを知っているハズ。 それを持ち前の明るさでカバーする友を見て、胸が痛んだ。
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