伝説の少女

11/21
前へ
/90ページ
次へ
二人のやり取りを見たジルは彼の女性の影を見出そうとしたが、外見は似ていてもそこまでは至らなかった。 しかし、シルヴァーノは興味を持ったそうで、好奇心の瞳で見ている。 「東雲さくら、か……。  あんな娘は初めて見るな」 「伝説の子孫が聞いて呆れるだけでございます」 「お前は人見知りだからな。  伝説は伝説、彼女は彼女だ。別の人物を同一に見ても意味がないだろう」 ジルこと、ジレリオ・マドレリオンは王族付きの両親の間で生まれた。 両親に似て勤勉家で努力を惜しまず、同年代の男子の中では魔術、学業、剣術すべての成績は常にトップだった。 成長するにつれ、対象の年齢関係なく様々な分野において高成績を残した。 そして、ある人物と出会う事になる。 それがシルヴァーノだった。
/90ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加