伝説の少女

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彼こそ、ジレリオの最も目指す相手であり、自ら命を捧げようと決めた相手でもある。 「二人とも、待たせてすまなかったな。  これから行く先は、この国で一番偉い方だから、失礼のないようにな。  特に悟、お前は血の気が多そうだから、騒ぐようなら退室してもらうから、そのつもりでな」 「しねーよ!」 「てか、マジで王子なんや!」 二人のリアクションにシルヴァーノは一笑すると、空間に手をかざした。 すると空間に歪みが生じて、大人二人が余裕で入れそうな光の輪が出来た。 「さあ、二人ともわたしの後に付いて来て。  ジルは最後に来てくれ」 「ちょ、ちょっと待てよ。  これなんやねん?!」 悟は怯えるように震えながら、光の輪を指していた。 さくらもびっくりしているようで、開いた口が塞がらないでいる。 「きれーい」 「え、そこ?!」 その口から出た一言は、悟にはまたしても驚愕だっただろう。
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