1人が本棚に入れています
本棚に追加
彼こそ、ジレリオの最も目指す相手であり、自ら命を捧げようと決めた相手でもある。
「二人とも、待たせてすまなかったな。
これから行く先は、この国で一番偉い方だから、失礼のないようにな。
特に悟、お前は血の気が多そうだから、騒ぐようなら退室してもらうから、そのつもりでな」
「しねーよ!」
「てか、マジで王子なんや!」
二人のリアクションにシルヴァーノは一笑すると、空間に手をかざした。
すると空間に歪みが生じて、大人二人が余裕で入れそうな光の輪が出来た。
「さあ、二人ともわたしの後に付いて来て。
ジルは最後に来てくれ」
「ちょ、ちょっと待てよ。
これなんやねん?!」
悟は怯えるように震えながら、光の輪を指していた。
さくらもびっくりしているようで、開いた口が塞がらないでいる。
「きれーい」
「え、そこ?!」
その口から出た一言は、悟にはまたしても驚愕だっただろう。
最初のコメントを投稿しよう!