第1章

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「…真梨はきっと、僕といつから一緒にいたのかも覚えてない。そうでしょ?当たり前だけど」 そう言って彼… じゃなくて、翔は歩き出した。 当たり前? 何それ。意味わかんない。 どういうこと? と、口を開こうとしたところで 翔に遮られた。 「僕のいるクラス、真梨は知ってる?」 …知らない。 私は翔のいるクラスを知らない。 思えば、私は 自分の彼氏の事、 何も知らないんじゃないか? 「知らないよね。それが正解だよ」 翔はそう言って また立ち止まった。 そして、 ゆっくり私に近づいてきた。 「え、な…なに?」 翔は何も言わないまま 無表情で私を見つめる。 深い闇が続いた瞳は私の眼を捉えて逃がさない。 私は怖くなり、 翔が近づくに連れて 思わず後ずさってしまう。 翔は無表情のまま 口を開いた。 「僕は」
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