第1章

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黒猫が通りすぎたら気を付けなさい。 黒猫は気味が悪いとか色々迷信がつきまとう。 そんな…黒猫と名乗る俺もまた、色々言われている身でもある。 特に…リルヴィに。 「そんなジト目、やめてください」 「あんたが呼んだだろ…黒犬」 可笑しそうに笑うリルヴィは別名、黒犬。 俺は…義賊で運命を繋ぐなら…リルヴィ、黒犬は 水商売で運命を招くもの。だ。 そのせいか、リルヴィはたまに招かなくていい運命を呼ぶことがある。 だから、俺も比例するように仕事が増える。 「この間、可愛いお嬢さんに会いましてね」 また、はじまった。 可愛いお嬢さん=目的の品を持つ人物だ。 「またか…で、何があった?」 「トクライの水時計です」 トクライの水時計。 確か…方位を記す珍しい水時計だ。
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