第1章 宿星―赤と緑

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数十人の男たちは憤怒し、追い迫ってくる。 馬を降りた。 林道の中央に仁王立ち。 その凛たる、ただならぬ気に押され、野盗の群は馬脚を緩めた。 遠巻きに馬を止めた先頭の男が、馬上から吠える。 「きさま、何者だ」 「……」 月明かりに、赤く輝きを放つその姿に男達は息をのみ、立ち止まる。
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