第1章 宿星―赤と緑

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「きさまら薄汚い野盗ごとき、私一人で十分!」 うら若き佳人の見た目に似つかわしくもない言葉が飛び出す。 その瞳が発する強い光が、戯れ言ではないことを物語っている。 ーーそう、私一人で一騎当千を証明しなければらない。 そのために、文琴(ぶんきん)たちにも黙って一人で先に出てきたのだ。 「豪胆な娘だな、ならばわしが相手をしてやろう」
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