第1章 宿星―赤と緑
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烈風のごとき、凄まじい圧力が地面を打つ。 しかし土煙が舞うその場所に、尚香の姿は既にない。 「すばしっこいだけではかわしきれんぞ」 余裕の笑みを浮かべながら、馬郭は次なる一撃のために得物を頭上に振りかぶる。 後ろに跳びのき、再び間合いを測り、尚香は矢を構える。 その動いた先を的確に追いながら、馬郭は月牙禅を振りかぶり、さらに切り込んでくる。
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