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「んっ…は、ぁっ」
思わず漏れた声が恥ずかしい。
少し身を引いた俺を見て、彼は唇を離した。
「いくら死角でも、棚のあっち側には人がいるかもしれないですから、今からはちょっと抑えてくださいね?」
そう言うと、その唇は首に、彼の右手は俺の足の間にある昂りに。
「…!?」
「偉いですね。その調子で我慢、ですよ」
息があがる。足が震える。気を張っていなければ、甘い声が漏れそうで。
でもここは職場で、絶対誰にも見られたらいけない。
何より、背徳感のあるこの行為を止めたくない。
「固くなってしましたよ?」
無声音で、耳元に囁かれればその固さは増す訳で。
「…っえ?」
ところが中途半端な固さのまま、彼の手は離れてしまった。
そして、ふらつく俺を抱き締めると、また耳元に囁きかける。
「今はここまで。明日は休みですよね?
…朝までじっくり可愛がらせてください」
あぁ、どうしよう。
経験したことのないこの胸の高鳴りを止めたいけど、止めたくない。
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