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手を伸ばして、ちょっと頑張り本を抜く。
「はい、どう、ぞ…」
笑顔を心がけ振り向くと、彼の腕が俺の体の両脇に伸びていて、身動きができなくなっていた。
突然のことに何が起こったのか分からず、笑顔のまま固まってしまった。
俺より背の高い彼は、俺の顔を覗き込むように顔を近づけてきたとき、ようやく理解できた。
…普通は逃げようとするのだろうが、相手は俺の惚れてる人。
顔の温度が急激に上昇したのが分かった。
目の前の彼は微笑んだかと思うと、もっと近づいてきて。
「赤くなって…予想以上に可愛いですね」
そう耳元で囁いた。
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