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「せっかく伊東優と、打ち解けれるかなぁって思ってたのにね」
私の手にあるポッキーに齧り付きながら久恵が言う。
そんな久恵をたしなめながら、2人で優の席を見つめる。
「うん…」
優の姿が見えなくなって、ホッとしてるクラスメイトも多い。
だけど友やその友達。
そして久恵は、優の怖いだけじゃない一面に触れ、本当に心配してくれていた。
「私、…友の事ちゃんと断ったよ」
「え?」
「これからも友達で、って言ってくれた」
周りに聞こえないように、声を小さくして話す久恵。
「そっか…」
友の態度はいつもと変わらなかったから、全然気付かなかった。
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