第13話*心の音

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「せっかく伊東優と、打ち解けれるかなぁって思ってたのにね」 私の手にあるポッキーに齧り付きながら久恵が言う。 そんな久恵をたしなめながら、2人で優の席を見つめる。 「うん…」 優の姿が見えなくなって、ホッとしてるクラスメイトも多い。 だけど友やその友達。 そして久恵は、優の怖いだけじゃない一面に触れ、本当に心配してくれていた。 「私、…友の事ちゃんと断ったよ」 「え?」 「これからも友達で、って言ってくれた」 周りに聞こえないように、声を小さくして話す久恵。 「そっか…」 友の態度はいつもと変わらなかったから、全然気付かなかった。
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