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「私は好きな人に告白するっていう事さえ出来ないから、なんだか羨ましいって…。そういう変な気持ちになっちゃった」
友に悪いね、って傷ついた顔で笑う久恵の好きな人は先生。
伝えられない想いを胸に抱いてる。
好きな人に想いを伝えること。
好きな人に、「好き」って言ってもらえること。
それは本当に奇跡のようなことなのかもしれないって、そう思う。
「もうすぐ花火大会だね」
「そうそう!夏休み最初の一大イベントっ!」
そんな声がどこからか聞こえてきて、
「美希も行くんでしょ?」
久恵がそう尋ねてくる。
その答えに「もちろん!」と答え、ガッツポーズで意気込みを伝える。
「今年はどうしよっか?みんな誘う?」
「大勢の方が楽しいよねっ」
そんな会話からドンドン人数が増えていく花火大会メンバー。
優がいなくてもこうやって過ぎていく日々に、寂しさを感じながらも私は笑ってた。
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