取り戻せない時間

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そう思いながら視線を 向けた先では、 琉惺の膝に嬉しそうに 座っているサリーの姿。 けれど琉惺もそれを 拒む事もなく、 もくもくとお酒を飲んでいる。 やっぱり… 琉惺にとっての私は…。 小さく首を振りながら 微笑を浮かべ私は グラスのお酒を飲み干した。 …もう… 何もかも忘れてしまえたら どんなにラクになれるだろう。 「高野さん無理しちゃ ダメですよ。 寝不足なんでしょう?」 隣で心配そうに 言ってくれた小田さんに 私は小さく笑った。 「全然、大丈夫」
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