取り戻せない時間

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琉惺が閉じた玄関の扉。 それを背中に感じながら 壁にもたれかかる。 私…琉惺にひどい事を 言ってしまった。 彼は違うと言ったのに 取り乱していた私は真っ先に 琉惺を疑ってしまったのだ。 バスルームの壁の文字が そんな私を責める。 堪えられなくなって、 慌てて玄関の扉を開け 追いかけたエレベーターホール。 けれどもうそこには 琉惺の姿はなかった。 ズルズルとその場に 座り込んで泣き崩れる。 私は最低だ───。
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