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レイラは顎に手を当て、思案する素振りを見せる。
脳内で検索をかけているのだろう。
「知らないな……自分で言うのもあれだけれども、私が知らない魔法なんてほとんどないよ。異常なのは魔力と姿を眩ます魔法を使っても、魔法を使った匂いが残るんだ。気がつくのは私か本気の魔王様レベルじゃないと無理だけど。あー、長い台詞疲れたぁ」
「お疲れ様。それなら可能性は新種の魔法、レイラや私の知らない魔法、それくらい?」
一番現実味を帯びているのは前者だろう。
外の世界の新種の魔法を私達が知る機会などほとんどない。気にしなかったし、島は安全だったのだから。
レイラはよく外の世界に行っているらしいが持ち帰ってくるのは土産話だけだ。
私も外の世界を見てみたい気持ちはあるが役職上、気軽に旅行など出来ない。
レイラは首を傾げる。
「う~ん……そうなのかな」
「つうかよ、終わったことだろ? 少しは勝利の余韻に浸ったらどうだ?」
横槍を挟んだロイドの話に私は納得した。
そうだ。私は戦いに勝ったのだ。少しくらい休息したっていいだろう。
「あっ、そうそう、あの死体の処理お願い」
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