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私室に戻った私は、ベッドに体を預け寝返りを打った。
天井を見つめながら、少し思い返す。
あれから、レイラの表情が緩むことはなかった。
私だって外の世界に“今は”行きたくないし、出来ることならレイラやロイドに任せて城の玉座で偉そうにふんぞり返れるのならそうしたい。
けど、此方から交渉しに行くのに私が足を運ばないのは申し訳がない。
「……悪いことしたなぁ」
私がしたことはレイラの自信をへし折ることだ。
夕食のときには考えずに発言していたが、改めて考えてみれば罪悪感の正体はそれだ。
自分の力に自信のあるレイラに言い方も何も考慮することなく、私は現実を叩きつけた。
それも、私の勝手な口振りと身勝手のせいでだ。
レイラが私に、私達にどれだけのことをやってくれたのか。その気になれば人間として生きていくという選択肢もあるのに、私達と同じ魔物として。
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