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レイラは方眉を上げ、私を咎めるようにそう言った。
「レイラの前だからだよ」
欠伸をしながら私は答え、眠くなり重たくなった瞼を無理矢理上げ、レイラを見据える。
「それで、本題は?」
いくらレイラと私の仲が良いと言ってもここは玉座だ。私情など持ち込まない。
座り方や話し方は崩れていても内容は至って真面目である。
そしてレイラが直々に来たと言うことはよほど重要な事なのだろう。
「魔王様、これからどうする? 兵隊は私と魔王様、それとロイドくらいしかいないけど」
ロイドについては後で説明しよう。
今回は私とレイラについての補足だ。
私が先代の魔王を殺した日に城の兵隊は全て死んだ。
魔王以外私がやったのではない。『魔女レイラ・ガーネット』が殺したのだ。
魔物は力が全てだ。純粋な弱肉強食に淘汰されただけだ。
元々、魔物は魔力の量は多いが燃費が悪い。人間はその逆。少ないが、燃費が良い。繊細なのだ。
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