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何が言いたいのか。
レイラは人間と魔物のハーフであり、魔力の量も多い上に繊細。両種族の良いとこを受け継いだサラブレッドだと言うこと。
まぁ、彼女の母親は人間としては問題があったのだが。
兵隊を配置しないのは私が強いからではない。レイラ・ガーネットが強すぎる故に必要ないからだ。
「うん。それについてだけど、レイラだけで何とかなるよね」
「私の本職は研究、開発なんだけどな……まぁ、実験に丁度いいかな」
物騒だとかそんなレベルの話しじゃない。下手すると島が焦土に変わる。
だが、楽しそうに笑っているレイラに辞めろと言えば私が実験台にされる。
「うん。まぁ、程々にね」
魔王なんてこの程度。権力も名誉もない。
「じゃあ、レイラ。更に真面目な話をするよ」
座り方を正す。
同時にレイラの口元に常に浮かんでいたしまりのない笑みが消え去り、跪き、頭を垂れた。
「この島を守れ。けど、優先は自分の命だから、死ぬのは許さない」
魔王らしく、元々アルト寄りの声だが更に低くし、レイラに言い放った。
レイラは小さく笑いを漏らしーー
「魔王様の仰せのままに」
ーー言い残し、光に包まれ消えていった。
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