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「いや、寝台がどーのってよ。…爺さん、耄碌してんじゃねーだろうなァ」
サクヤさんはお医者の先生を睨み、さらに低い声でそう言った。
「儂の言うことに間違いなどありゃせんわっ!こりゃ儂の実体験でもあるからの。ジューンは儂とコルトの愛を受け育ったんじゃ!」
お医者の先生は、フンッと鼻を鳴らしサクヤさんを叱りつけたけれど。そこへまた、サクヤさんが呆れたような声音を返すので、お医者の先生はまた顔を真っ赤にさせて興奮し始めた。
「あー…なるほどな。コルトさん、やっぱ苦労してんだな」
「なんじゃとっ!」
___それを見た僕は内心、また取っ組み合いの喧嘩になりはしないかと心配だったけど、結果的には何事もなく診察を終えられて、ほんとうに、心底ホッとした。
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