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そこに立っていたのはブラックだった。
「ブルー」
一言俺を呼んだブラックの瞳の奥の光は、何故か少しだけ揺れていた。
いつも何事にも動じないブラックの初めて見る表情だった。
「な、なんでおまえが…ここに来んだよ」
俺はそのブラックの瞳に僅かに動揺しつつも、強がった声音でそう突き放つ。
俺はどこまでも素直になれない人種なんだと、内心自分自身に呆れる。
「その、すまなかった」
ブラックは首筋に手をやり、大きな体を申し訳なさそうに屈ませた。
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