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心臓が強く跳ねた。
「そ、そういう目って、どういう目だよっ?」
俺はブラックの顔を縋るように見上げた。
そのまなじりには心なしか赤みが差しているように見えた。
「俺がおまえを綺麗だ、と見てしまう目だ」
「それは、筋肉が、だろっ?」
被せるように俺が声を上げると、ブラックは少し困惑したように視線を泳がせる。
「それは、そうだ。ブルーの筋肉は綺麗だ。しかし…」
ブラックは思案しつつも、俺の探るような瞳と真っ直ぐに視線を合わせてきた。
「っ!」
そのすっきりとした奥二重の先の黒い瞳には、戦闘時よりも更に熱く揺らめく情熱の灯火が垣間見え、俺の心臓は驚いたように早鐘を打ち始める。
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