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「そんなの…知らないはわよ」
私は尚ちゃんの小言を無視してお弁当を広げた
「ぁあ!
私
注文してきま~す」
尚ちゃんは慌てて注文カウターへ
「はぁ~…」
(そんなのどうでもいいつーの)
「やぁ
ここ空いてる?
オバサン」
「…えぇ空いてますよ」
話しかけてきたのはさっきの噂の人物
(えっと
この子なんって言ってたっけ?
龍~なんたらくん…)
「毎日
お弁当なんだね」
「…えぇ
…それがなにか?」
「オバサンの手作り?」
「そう!…」
(あぁウザいなんなのこの子
…尚ちゃん早く戻って来ないかなぁ)
「ねぇ
オバサンその卵焼きちょうだい」
「はぁ!?
なんなの君
人の欲しがらないで自分の食べなさい」
「じゃあ
俺のと交換してよ」
「はぁ~
オバサンからかって楽しい?」
(ウザい!)
「…じゃあ
オバサンの名前教えてよ
俺はねぇ泉龍…」
「龍之介くん~だ!」
彼の言葉を遮って尚ちゃんが戻って来た
「クルミさん
本当だったんですね♪」
尚ちゃんはャーキャー騒いでいる
「オバサン
クルミって言うのか
じゃあクルミ
弁当交換して!」
「斎藤です!
自分の食べなさい…」
(なんなの失礼な男!…)
「なにクルミ怒ったの?
機嫌直せよ夕飯ご馳走するからさ」
彼はそう言いながら私の卵焼きを食べた
「ちょっと!…」
「ウマッ!
クルミ旨いよこれ♪」
彼はそう言いニッコリ笑顔を見せた
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