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なぜなら、俺は今の家族に十分愛を注いでもらったからだ。 我が家の家族構成は、父、母、女神、兄、そして俺だ。 女神というのは俺の姉のことで、この世に舞い降りた女神のように美しく、慈悲深く、そして何より最高だ。いやもうなんかね、すごいんすよ。なんつーかもうやばい。とりあえずやばい。 「おい」 背後から将軍にかなりドスの効いた声で言われる。 怖いよ、やばい系の仕事してる人の声だろそれは。 まあとりあえず俺のことはそんな感じだ。ちなみに、将軍の野郎は四十五歳のくせに二十七歳の嫁さんを持つ犯罪者だ。しかも現在、三歳の娘までいる始末。運のいいことにその顔は嫁さん似らしい。女の子なのに将軍に似てたらもう人生詰んだも同然だからな。よかったよかった。 今朝、少々降ってくれた雨のおかげで草はずいぶんと抜きやすい。そのおかげでずいぶんと楽に作業が出来た。 ノルマであるゴミ袋(大)を三つ、それを担ぎ上げて俺はゴミ捨て場へと向かう。
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