第1章

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「そう考えると、 なんだか彼自身の保身のための発言みたいに感じるかも....」 なっちゃんの乱射攻撃により、死亡寸前の私に、止めを刺すかのごとく、 モリリンの、深い溜め息とともに更なるどん底へと誘われた。 銃撃で瀕死寸前になり、テーブルに突っ伏したままの帰還兵の私は、どうにか顔を起こし、 敵となった、かつての応援団の一同の顔を眺める。 「いつにも増してみなさま厳しいお言葉ですことで」 「浮かれてるとこ、悪いわね。これが現実よ舞」 レーナの冷たいリアル感に触れ、最後の気力が奪われた。 赤ワインのグラスを煽るように飲干した。 くっそぉ~~酔ってなくちゃやってらんないぞ!! 「それとさ、気になってたんだけど、 彼のこと、そろそろ名前で呼んだら?」 「え?なんで?」
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