1868人が本棚に入れています
本棚に追加
「結婚しても、小栗ーって旦那の事、呼ぶつもりじゃないでしょうね?」
「舞ならありえそう」
もりりんと、なっちゃんの声が揃った。
「べっ!!べつにいーじゃない。呼びたいように呼ぶの!!」
切れ気味に、叫び。空っぽのグラスに、ボトルの最後の一滴まで垂らし啜るように飲干した。
酔いのせいか、恥ずかしさで、気分が高揚してるのか、判らないほどに、カラダが熱を帯びている。
「彼女でしょ?恋人でしょ?
他人行儀な間柄じゃないんだから、少しは彼女らしく振舞いなさいって言ってるの。
そういった細かい距離縮めていないことが原因で、大きな亀裂を生んだりするのよ
やることやってるんでしょうが、セックスの最中ぐらい、名前で、呼ぶぐらいのこと、やりなさいって」
「や...その....そぅ.ですけど.......」
メインのハーブに包まれた、ラム肉のプレートを、
脇からサーブした金髪の髪を撫で付けたイタリア系ウエイターの笑顔に応える余裕もなく、
顎が外れそうになりつつも、レーナにはっきりと言われた言葉に反論の余地もない。
最初のコメントを投稿しよう!