第1章

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「遠距離恋愛じゃなくったって、一年先なんか、闇なんだからね。 同じ気持ちを継続するためにも寄り添わなくちゃ、次に会ったときには、別れを切り出されるわよ」 ワイングラス片手に、レーナが悠然と告げる。 「こ、怖いこと言わないでよ」 リヨンにいた時は、永遠に変わらないと思えた愛情の灯火が、 大分消えかかっている気がする。 彼に近づけば、不安は一瞬で吹き飛ぶのに、 離れた途端、こうも簡単に、自信がなくなってしまう。 ....これが遠恋。 判っていつつも、やるせない。
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