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「遠距離恋愛じゃなくったって、一年先なんか、闇なんだからね。
同じ気持ちを継続するためにも寄り添わなくちゃ、次に会ったときには、別れを切り出されるわよ」
ワイングラス片手に、レーナが悠然と告げる。
「こ、怖いこと言わないでよ」
リヨンにいた時は、永遠に変わらないと思えた愛情の灯火が、
大分消えかかっている気がする。
彼に近づけば、不安は一瞬で吹き飛ぶのに、
離れた途端、こうも簡単に、自信がなくなってしまう。
....これが遠恋。
判っていつつも、やるせない。
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